亜鉛華、黄色みの白、亜鉛白、Zinc White,Chinese White
酸化亜鉛 ZnO
亜鉛は1746年に発明されたが、絵の具としては1854年ごろから使われた。
吸油量(18%〜20%)、耐光性、耐酸性。アルカリ性に弱い。無毒。やや防腐作用をもつ。
乾燥性はやや遅い。隠蔽力は鉛白よりやや小さい。
油絵の具としてきわめて安定した白であり、硫化物を含む顔料との混色が可能である。(どの色とも混色可能)
しかしながら、密度が小さいため、被覆力、堅牢性に劣り、上に塗る塗膜に亀裂を生じやすい。大量、厚塗りには好ましくない。
乾燥、被膜は鉛白より明るく、冴えがあるようだが、固着力が弱く軟質である。(アンダーペインティング白油絵としてはあまり適さない)
下地作りとして亜鉛華の顔料粉と水性メデュームと混ぜて使うことは良い効果を示す。
酸化亜鉛そのものは堅牢であるが、媒剤に使う油のにより黄変をおこしやすい。