チタン白、Titanium White,Blanc de Titane
酸化チタン TiO
チタン元素は1791年に発見されたが、絵の具としては1920年頃より使われ出した。
隠蔽力は大変大きい。(白色顔料中最も大きい、鉛白の2倍)耐熱、光、空気、酸、アルカリに強い。
吸油量は酸化チタン23〜25%、チタンバリウム17〜18%。無毒である。
油絵の具の白で最も被覆力が大きく不透明白。どの色とも混色可能で亀裂がおこりにくい、きめの細かい絵の具。
顔料として乾性油に非反応性で、乾きも遅く、絵の具としての粘稠度(ねんちゅうど)も弱い。乾燥被膜も軟らかく、白亜化を生じやすい。
厚塗りしすぎると、油との分離を生じやすい。メーカーによってジンクの欠点、チタンの欠点を補うために、少量の体質顔料、乾燥剤、亜鉛華、チタン白とを混合してチタジンク白として製品化している。
水彩画用のチャイニーズホワイトは、当初或メーカーは亜鉛華を主成分としていたが、現在チタン白を朱としているようである。(メーカーによって異なる)