人工の二塩基性醋酸銅 Cu(C2H3O2)2・2Cu(OH)2
(天然の岩緑青・・・マラカイトグリーンは塩基性の炭酸銅)
古く古代より人工的に作り、用いていたらしいが、今日では作られていない。
古代の製法
銅を発酵したブドウの皮の上にかざしたり、または、酢を入れた樽に銅を封じ込めて作ったらしい。
中世の製法
金属銅片の上に醋酸ガスを作用させて作る粗製の醋酸銅を一度溶解させ、再び醋酸で再結晶させて顔料としたらしい。
醋酸銅(ベルデグリ、銅、銅塩)は天然樹脂質の液体に反応しやすく樹脂酸銅を作る。この溶液は緑色に染まり、透明な銅の緑として、また、乾燥させ、ガム・卵・エマルジョンメデュームなどとして、15世紀、16世紀中頃用いていたらしいと云われている。
Van Eyck Greenと称してこの時期フランドル、ドイツ、北イタリア地方で用いていたという暖かみのある銅系の青緑色は樹脂酸銅に天然の黄色有機染料(サフラン、ガンボージ、イエローレーキ等)を添加して作られたらしい。